通関士になるには

通関士は、今の資格ブームが続く時代にあっては、自然と一般人の目につく機会が多くなってきた資格のひとつでしょう。
しかし通関士の資格の特殊性はあまり知られていないようです。

通関士の資格や仕事は、ただ試験に受かったら転がり込んでくるようなものではないので、誤解しないように正しく覚える必要があります。

それでは通関士の資格は、どうやったら取得できるでしょうか。

国家試験に合格する

通関士の資格を取得するには、まず国家試験を受けて合格する必要があります。

関士の試験は誰でも受験することができますから、まずは試験の合格を目指すことがどんな人にとっても大切ですね。

ところで、通関士の試験は国家試験ですが、国家資格というと受かってから登録の連絡が届けられてくることも珍しくありません。

しかし通関士にはそのようなお知らせは期待できません。その背景には、もともと通関士が、独立して仕事をするタイプの資格ではないことがあります。

通関士は、通関業務をやっている企業に雇われて仕事をするのですが、通関業務をやっているこの通関業者を通して、通関士の資格を認めてもらう手続きをする必要があります。
これは、通関業者が税関長に審査を申請するような形式になります。

きちんと通関士の試験に合格していれば、大きな問題がここで発生することはありませんが、とにかく必ず勤務先を通して通関士としての資格認定を受けるのです(こういったやり方になじみがない人もたくさんいるでしょう)。

ここまでの説明から想像ができるかもしれませんが、通関士の資格を税関長に認められても、その会社を退職すると、通関士とはいえなくなりますね。

試験を受けなおすような必要はありませんが、また通関士の資格を正式に認められるには、別の通関業者に就職して、そこで再度手続きを踏むことになります。

かなり複雑に見えるかもしれませんが、それでも見方を変えてみましょう。
通関士の試験に受かったら、転職しても通関士として資格を認められるチャンスがしっかりと残されていることになりますね。

つまり、通関士には同じ業界での転職をするときに有利な点もあるわけです。

私が通関士になるまで

会社に入ってから、通関士に興味を持つ

私は貨物輸送会社で働いています。新卒入社から社歴はすでに10年に。私の会社は、自動車・鉄道利用輸送、船舶利用輸送、倉庫業・旅行業などの事業を手掛けています。

入社当初は旅行業を希望していたのですが、最初の配属先は、トラック輸送などの国内流通部門でした。
その後は部署が変わり、いまは船舶利用輸送業を行う海運事業部で仕事をしています。

事務所は東京湾を望む大井埠頭にあり、いまは毎日が大型貨物船の積み荷のチェックと向かい合う日々です。
この部署で仕事をするようになるまで、まさか自分が通関士なるなんて夢にも思っていませんでした。

学生の頃の私といえば、通関士という資格があるのは何となくは知っていましたが、それが一体どんな仕事をする人なのかまったく知りません。

船舶や航空機での輸・出入貿易業務の一端を担う役割に、「通関」という業務があることを詳しく知るようになったのも、この会社に入社をしてからのことです。

部署異動をきっかけに、通関士取得を目指す

私はいまの部署に変わって通関のサポート業務をするうちに、だんだんと通関士の役割やその重要性を理解するようになりました。
そしてこの仕事を続けるのなら、ぜひとも通関士の資格を取得したいと思うようになったのです。

その当時は人員的な体制のこともあり、タイミングが良くラッキーだったと思います。
世代交代もあり、当時は会社も社員に通関士の資格を取らせるよう積極的だったのです。

私も資格を取得したい意思を伝え、先輩のベテラン通関士から試験勉強の仕方などを教わり前進することができました。

私のようなケースを世の中一般には「社内転身」と呼ぶのかもしれません。
それまで資格といえば普通免許しか持っていなかった自分が、国家資格を持つ専門職を目指そうとしているのがなんだか不思議な気持ちでした。

しかし正式に通関士となり通関の手続きを任されるようになれば、それまで以上に充実した働きができるのは容易に想像できました。
毎日、時間との戦いの中でたくさんの手続きを行い、活き活きした目で仕事をしている先輩通関士を、同じオフィスで大勢見ていたからです。

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